脳卒中発症後の後遺症

2025年11月
  • 後遺障害14級認定後の慰謝料交渉術

    知識

    交通事故は予期せぬ出来事であり、その後の生活に大きな影響を与える。特に、治療を続けても症状が改善せず、「後遺障害」という言葉と向き合うことになったとき、どのように対処すれば良いのだろうか。私自身も交通事故でむちうちとなり、最終的に後遺障害14級の認定を受け、その後の慰謝料交渉を経験した。この体験から得た教訓を共有したい。事故に遭ってから数ヶ月間、私は整形外科に通い続けた。首の痛み、肩こり、頭痛、めまい、吐き気といった症状に悩まされ、日常生活は大きく制限された。仕事にも集中できず、趣味のスポーツも諦めざるを得なかった。医師からは、これ以上治療を続けても劇的な改善は見込めないため、後遺障害の申請を検討するよう勧められた。後遺障害の申請は初めての経験で、何から手をつけて良いのか分からなかった。そこで、交通事故に詳しい弁護士に相談することにした。弁護士は、申請に必要な書類や手続きの流れ、そして後遺障害の認定基準について詳しく説明してくれた。特に重要なのは、症状が事故によって生じたものであり、今後も改善が見込めないことを客観的に証明することだと言われた。医師に診断書や意見書を作成してもらい、日常生活での不便さや苦痛を詳細に記録した。具体的には、朝起きた時の体の状態、着替えや入浴、食事、通勤、仕事中の姿勢など、一日を通して感じる症状の変化や支障をメモに残した。この記録が、後遺障害認定のための重要な証拠となった。そして、無事に後遺障害14級の認定を受けることができた。14級は、局部に神経症状が残存している場合に認定されるもので、いわゆる「むちうち」の多くがこの等級に該当すると聞いた。認定後、いよいよ保険会社との慰謝料交渉が始まった。弁護士からは、保険会社は自社の基準に基づいて慰謝料額を提示してくるため、当初の提示額は低いことが多いと事前に説明を受けていた。実際に提示された金額は、私の予想よりもかなり低く、このままでは到底納得できないと感じた。そこで、弁護士に交渉の全てを任せることにした。弁護士は、過去の裁判例や私の具体的な症状、日常生活への影響、そして将来的な不安などを詳細に保険会社に伝え、増額を求めた。